答えを教えるのは暫定対策 感動企業通信1354号

私が以前自動車の
シート設計をしていた時

量産が開始され販売されている車種で
「シートから異音がする」
というような市場不具合が発生した際には

「暫定対策」と「恒久対策」

を使い分けていました。

市場で不具合が発生しているため
即座に同様の不具合が発生しないよう
止血をしなければいけません。

そのためお金がかかったとしても
すぐに出来る対策で
まずは不具合をとめるというのが
暫定対策です。

例えば
異音がする場所に
フェルトのテープを貼り
物理的に音が鳴らないようにします。

しかし、これにはフェルト代や
貼り付け工賃など多くのコストがかかります。

止血が出来たら
続いて行うのが恒久対策です。

恒久対策では
問題の真因に対して対策を打ちます。

異音がしている真の原因は
ピンと穴のはめあいの寸法不良
だったとすると

設計を変更して部品の金型を改修し
同じ不良が物理的に発生しないように
対策を行います。

つまり、
暫定対策は表面的な対処であり
恒久対策は真因にたいする問題解決です。

お腹を空かせている子供がいたら

魚を与えるのが暫定対策
魚の釣り方を教えるのが恒久対策

仕事で困っている部下がいたら

答えを教えるのが暫定対策
解決方法を自分で考えられる
手助けをするのが恒久対策

と言えますね。

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