クレーム対応の極意は「2つの対策」にあり 感動企業通信2131号

以前、私は自動車のシート設計をしていました。
皆さんは、自動車シートで
最も多い市場クレームが何かご存じでしょうか?
実は「異音関係」が一番多いのです。
走行中に「カチカチ音がする」といったものです。
新商品を次々と市場に投入すれば、
そのたびに新たな不具合やクレームが
発生する可能性があります。
設計者は、そのクレームを0にするために
汗水たらして対策を考え続けています。
その際によく使われる考え方が
「暫定対策」と「恒久対策」です。
「暫定対策」とは、
お金がかかってもよいから
即時に打てる対策です。
例えば、人海戦術で全製品の異音発生部位に
フェルトを貼り付け、
まずは音を出さないようにする。
このように緊急の火消しを行い、
これ以上クレームが拡大しないようにします。
一方で「恒久対策」は、
真因を徹底的に分析して
根本から解決する手法です。
たとえば、金型の設計を変更し、
構造的に音が発生しない仕組みに
作り替えるといったアプローチです。
時間も初期費用もかかりますが、
長期的には安心して低コストで
製品を出せる仕組みが整います。
この考え方は、
モノづくりだけでなく経営や日常の
問題解決にも活かせます。
トラブルや課題に直面したとき、
まずは被害拡大を防ぐ暫定対策を即座に打つ。
そして落ち着いたら、
本質的な原因を探り、
恒久対策を施して同じ問題を
繰り返さないようにする。
「目の前の火を消す力」と
「そもそも火が着かない仕組みを作る力」
。
両輪で動かすことこそが、
成長し続ける組織や経営に
必要な考え方だと感じています。
————————————–
感動企業通信のLINEバージョンはこちらのURLから登録することが出来ます。
メールではなくLINEで読みたいという方は是非ご登録ください。
————————————–
↓メルマガご登録はこちらから
https://48auto.biz/okmc/registp/entryform2.htm