「先生に会えるのが楽しみ」信頼関係が生むリハビリの奇跡 感動企業通信2143号

私が経営しているサニーデイサービスでは
「サニーデイな空間創り」を大切にしています。

「サニーデイな空間について何かエピソードある?」

と訪問看護のスタッフと話をしていると、
とても印象に残るエピソードを聞かせてくれました。

そのスタッフは
「利用者さんやご家族を笑顔にさせたい」
という想いを持って日々訪問しているのですが、

技術も大切ですが
「関係づくり」も非常に大事にしている
ということを話してくれました。

リハビリは正しい手技や運動ももちろん重要ですが、
それ以上に「楽しく」「和気あいあい」
とした雰囲気の方が利用者さんにとって
効果が高い場合があるそうです。

例えば、
利用者さんのパーソナルスペースに配慮しつつ、
最近の話題である世界陸上の話をしたり、
スタッフ自身が子どもの話を自己開示したりする。

また、利用者さんご自身の過去の思い出を引き出して
一緒に語り合うことで、
安心感や信頼感を生み出しています。

ある利用者さんとは、関わり始めて1年あまり。

当初は2週間に1回・40分のリハビリから
スタートしましたが、

今では週2回・60分と、
上限いっぱいまで訪問回数が増えました。

最初はケアマネジャーさんから
「この方はいろんなサービスを拒否される」
「下の名前で呼んではいけない」
「認知の検査はしてはいけない」
と、難しい方だと聞いていたそうです。

しかし、地道に関係性を築いていった結果、
今では「先生に会えるのが楽しみ」と
言ってくださるまでになりました。

この話を聞いて、
改めて人は「技術」よりも「心のつながり」
に動かされるのだと実感しました。

どんなに難しい利用者さんでも、
誠実に関わり、笑顔を共有する時間を大切にすれば、
拒否から信頼へと変わるのです。

経営や仕事においても同じだと思います。

成果を出すためのスキルや知識は大事ですが、
それ以上に大切なのは
「相手との関係性をどう築くか」。

信頼の積み重ねが、
最終的に最大の効果を生み出すのだと思います。