イメージできないものは活用できない。機械加工とAIに共通する鉄則 感動企業通信2221号

前回に引き続き、
超大手電機メーカー様で行った
機械系研修でのお話です。
参加されている新入社員の皆さんは、
大学の機械系学科を出てきた
非常に優秀な方たちばかりです。
当然、教科書的な知識は豊富です。
「この部品には〇〇加工が必要」
「旋盤とはこういうもの」
といった名称や理論はよく知っています。
しかし、面白いことに
「では、実際にその加工を見たことはありますか?」
と聞くと、意外に見たことがなかったります。
名前は知っているけれど、
実物がどう動くかは見たことがない。
これでは、知識が頭の中だけで完結していて、
現場でどう活かせばいいか
具体的なイメージが湧きません。
そこで、私の研修では
実際の加工の様子を「動画」で見てもらいます。
ドリルが金属を削る音、
切り屑が飛ぶ様子、
仕上がっていく過程。
「なるほど、こういう動きをするのか」
「だったら、あの部品にも応用できそうだ」
リアルな映像を見ることで初めて、
頭の中の知識と現実が繋がり、
「どう活用できるか」が
イメージできるようになるのです。
「イメージできないものは、活用できない」
これは、機械加工に限った話ではありません。
あらゆるビジネススキル、
そして今話題の「生成AI」にも全く同じことが言えます。
色々なところで「生成AIの使い方研修」が
行われていますが、受講しても
そこまで使っていないという声も聞きます。
その原因の多くは、
「何に使えるか(アウトプット)」
を知らないまま、
「どう使うか(操作方法)」
を学ぼうとしている点にあります。
美味しい料理を食べたことがない人に、
包丁の握り方を教えても、
料理を作ろうという意欲も湧かなければ、
完成形のイメージも持てませんよね。
それと同じです。
生成AIを活用したければ、
プロンプト(指示文)の
書き方を学ぶのは後回しでいい。
まずは、
「AIを使えば、一瞬でこんな画像ができる」
「数秒でこんな精度の議事録ができる」
「壁打ち相手としてこんなに優秀な答えが返ってくる」
という「最高のアウトプット(結果)」
を先に見ることです。
「うわ、すごい!こんなことができるのか!」
「これなら、あの業務が楽になるぞ!」
その具体的な完成形がイメージできて初めて
人は「じゃあ、どうやればいいの?」
と道具を使いこなそうと動き出します。
手順を覚える前に、
まずは「ゴールのイメージ」を持つこと。
受講者の皆さんが動画に釘付けになる姿を見て、
そんな「活用の鉄則」を改めて感じました。
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