記録ではなく小説(物語)が心を動かす
今回も引き続き
直木賞作家 朝井リョウさん
のお話についてです。
朝井さんが
小説とはどういうものか
について話をされていました。
私はこれを聞いて
「あ、そういうことなのか!
これは語る力に活用できる!」
と深く納得したので紹介します。
朝井さんがおっしゃっていたのは
「隕石が落ちてきたという
すごい事実を書いても、それは記録。
普段何気なく過ぎてしまう様な事でも
自分なりの見方で表現して書くと
それが小説になります。」
このことについて、
私なりに事例を考えましたので
ご紹介します。
まもなく冬ということもあり、
テーマは「雪」とします。
まず、記録であれば
「○○年 冬 新潟市
積雪量○○cmの大雪」
このような表現となります。
しかし、これを小説(物語)として書くと・・・
「雪が来る。もうそこまできている。
あと十日もすれば北海道から
冬の雲がおし渡ってきて、
この越後長岡の野も山も雪で
うずめてしまうにちがいない。」
このように伝えると
目の前に情景が浮かんできますね。
人に何かを伝えるときの表現方法として
「記録」として伝えるのか
「小説(物語)」として伝えるのか
相手の心を動かし
”共感”・”感動”を
もたらすのは
圧倒的に「小説(物語)」です。
物事を自分の見方で
魅力的に伝えられるということは
とても、素敵ですね。